先週の金曜日(2016年1月18日)の話になりますが、お昼ごろに、3年生の学生が、研究室にやってきて、「食堂の近くで、フクロウがカラスにいじめられて弱って、飛べなくなっているんですが、どうしたらいいですか」と相談にきた。
一昨年も、秋ごろに、学内で、フクロウがカラスにいじめられて弱っていたの保護した経験がある。フクロウは猛禽類なので、捕まえるのがやっかいなので、軍手を用意したり、足を縛る紐を用意したりして、現場にいったところ、別の学生がいて、「もうどっかに飛んでしまった」とのことだった。
フクロウを見れなかったのは残念だったが、元気に飛んで行ったのなら、それはそれでよかったと思ったが、いた場所をよく見ると、首のないヒヨドリの死体があった(下写真)。
学生に、どんなフクロウだったかと写真を見せてもらったら、なんとオオコノハズクだった(下写真)。オオコノハズクは、500mlのペットボトルを膨らませたような大きさの、小さなフクロウだ。
羽が散らばっているのをみて、学生としては、カラスにいじめられて飛べなくなったと思ったのだろうが、これらの羽はすべてヒヨドリの羽。オオコノハズクにとって、ヒヨドリはかなり大きな獲物だったことだろう。やっとこさ獲ったら、カラスに攻撃されて、泣く泣く捨てていったようだ。
オオコノハズクは、普通は本州で越冬する。函館で越冬するのは、稀なのではないかと思うが、今年は暖冬だからかもしれない。そういえば、そもそも、函館では、ヒヨドリを冬にはあまりみないらしい(らしい、というのは、私が函館の冬を経験したのが今年で2回目だから、まだよくわからないからだ)。
食べる獲物がいるので、オオコノハズクも渡らなかったということだろうか。
三上